皆さま、こんにちは。JCFP(日本対がんファイナンシャル・プランナーズ協会)の広報担当兼、Cancer FP®(がんファイナンシャル・プランナー)です。
がんと診断されたとき、真っ先に頭をよぎるのは「体への負担」ですが、その次にくるのは「これからの生活費や治療費は大丈夫だろうか」というお金の不安ではないでしょうか。
私たちは、「お金の知識が、病に立ち向かう希望になる」と信じて活動しています。今週も、患者さんとそのご家族の未来を守るための大切なニュースをお届けします。
今回のニュース:働く世代を追い詰める「経済的毒性」の正体
最近の調査報道により、働く世代のがん患者さんが直面する「経済的毒性(Financial Toxicity)」の実態が浮き彫りになりました。
「経済的毒性」とは、高額な治療費や収入減少によって、家計が困窮し、精神的な苦痛や治療の断念につながる状態を指す言葉です。
「無理な就労」の現状: 治療費を払うために、副作用が辛くても無理をして働き続けなければならない。
「所得の壁」の発生: 企業の両立支援(時短勤務など)は整いつつあるものの、制度を利用すると残業代や手当がなくなり、大幅な減収を招いてしまう。
生活の困窮: 副作用で働けなくなると、一気に家計が立ち行かなくなるリスクがある。
仕事と治療を両立させたいと願う一方で、「働かないと払えない、でも働くと体が持たない」という過酷なジレンマが、今、現役世代を苦しめています。
Cancer FPの深掘りエッセンス:家計の「毒」を中和するために
相談現場に立つ私たちFPのもとにも、「仕事は続けられるでしょうか?」という切実な声が届きます。その不安の裏側には、常に「お金が底をつくことへの恐怖」が隠れています。
家計のダメージを最小限に抑えるために、以下の3つの視点を持ってください。
1. 「公的制度」をフル活用して支出を抑え、収入を補う
まずは、国や健康保険が用意している制度の「受け取り漏れ」がないかを確認しましょう。
高額療養費制度: 1ヶ月の医療費の自己負担に上限を設ける制度です。限度額適用認定証を事前に提示することで、窓口での支払いを抑えられます。
傷病手当金: 病気で休職した際、給与の約3分の2が支給されます。時短勤務で給与が下がった際でも、条件を満たせば差額が支給されるケースがあります。
2. 「所得の壁」による減収分をシミュレーションする
時短勤務や残業代カットによって、具体的に「手取り額がいくら減るのか」を早めに把握しましょう。
キャッシュフローの可視化: 減収後の収入でローンや教育費が回るか、JCFPの専門家と一緒にシミュレーションを行うことが、不安を「具体的な対策」に変える第一歩です。
3. 民間保険による「就労不能保障」と「給付金」の役割
制度をフル活用しても、住居費や食費といった「生活費」まではカバーしきれないことが多々あります。
がん診断給付金: まとまった一時金を、治療の初期費用や生活費の補填に充てます。
就労不能保険: 働けなくなった期間の「月給」を補うタイプです。これを活用することで、無理な就労を避け、治療に専念できる時間を確保できます。
FPのアドバイス: 会社を辞める判断をする前に、まずは相談してください。「辞めてから」では、傷病手当金の受給条件が変わったり、住宅ローンの団体信用生命保険の恩恵を受けられなくなったりするリスクがあるからです。
詳細はこちら:現場の声を知るために
今回のニュースの詳細は、以下の報道資料からご確認いただけます。
【なぜこの動画を見るべきか?】 この動画では、実際に「所得の壁」に直面している患者さんのリアルな声が紹介されています。ご家族や職場の担当者と一緒に視聴することで、「これから起こりうる課題」を共通認識として持つことができ、周囲の協力を得やすくなるきっかけになります。
おわりに
がんと向き合う日々の中で、お金の悩みは一人で抱え込むと、時に病気そのものよりも重い負担になってしまいます。
私たちJCFP(日本対がんファイナンシャル・プランナーズ協会)は、患者さんが経済的な理由で治療や自分らしい生き方を諦めることがないよう、専門知識をもって伴走いたします。
「こんなことを聞いてもいいのかな?」と迷わずに、まずは一度お話を聞かせてください。あなたの家計と心を整えるお手伝いをさせていただければ幸いです。
次回の更新もお楽しみに。一緒に、前を向くための家計を整えていきましょう。
「今の家計状況で、治療を続けながら生活が維持できるか詳しく診断してみませんか?」 具体的なキャッシュフロー診断をご希望の方は、ぜひJCFPの個別相談ページもチェックしてみてくださいね。





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