ベージニオの治療費まるわかり!薬価から総額、使える助成金まで完全ガイド

ベージニオ 治療費

乳がん治療薬ベージニオについて「治療費は高額になるのでは…」と、ご不安を抱えていませんか。

高額療養費制度などの公的制度を活用すれば、実際の自己負担額は大幅に抑えることが可能です。

この記事では、ベージニオの薬価や月々の薬剤費の目安はもちろん、あなたの負担を軽くする高額療養費制度や医療費控除の仕組み、申請方法までを一つひとつ丁寧に解説します。

ご自身の所得状況で自己負担上限額がいくらになるのか、治療費の全体像と備え方が明確にわかる完全ガイドです。

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目次

ベージニオとはどんな薬か 基本情報を解説

乳がん治療に用いられる分子標的薬

ベージニオ(一般名:アベマシクリブ)は、乳がんの治療に用いられる経口の分子標的薬です。

分子標的薬とは、がん細胞の増殖に関わる特定の分子(タンパク質や遺伝子など)だけを狙い撃ちにして、その働きを抑える薬のことを指します。

ベージニオは、数ある分子標的薬の中でも「CDK4/6(シーディーケーフォーシックス)阻害薬」という種類に分類されます。

細胞が分裂・増殖する周期(細胞周期)を調整する「CDK4」と「CDK6」という酵素の働きを阻害することで、がん細胞の増殖を抑制する効果が期待されます。

ベージニオの治療対象と効果

ベージニオは、特定のタイプの乳がん患者さんに使用されます。

主な対象は「ホルモン受容体陽性(HR+)かつHER2(ハーツー)陰性」の乳がんです。

このタイプの乳がんは、女性ホルモン(エストロゲンなど)を栄養にして増殖する性質を持っています。

具体的な治療の対象と目的は、以下の通りです。

対象となる乳がん治療の目的(使われ方)
HR陽性かつHER2陰性の手術不能または再発乳がんホルモン療法(内分泌療法)と併用し、がんの進行を遅らせることを目指します。
HR陽性かつHER2陰性で再発リスクの高い早期乳がん手術後のホルモン療法(内分泌療法)と併用し、2年間服用することで再発のリスクを低下させることを目指します(術後補助療法)。

臨床試験では、従来のホルモン療法にベージニオを上乗せすることで、がんの進行が認められない期間(無増悪生存期間)が延長したり、再発リスクが低下したりすることが示されています。

詳しくは、製造販売元である日本イーライリリー株式会社のウェブサイトもご参照ください。

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ベージニオの薬価と月々にかかる薬剤費

ベージニオによる治療を始めるにあたり、多くの方が気になるのが治療費ではないでしょうか。

特に、長期間の服用が必要となる場合、月々の薬剤費は大きな負担となり得ます。

ここでは、ベージニオの薬価と、保険適用時の自己負担額の目安について詳しく解説します。

事前に費用感を把握し、安心して治療に臨むための準備をしましょう。

規格別の薬価一覧 50mg・100mg・150mg

ベージニオには、患者さんの状態に合わせて用量を調整できるよう、「50mg」「100mg」「150mg」の3つの規格があります。

それぞれの薬価は以下の通りです。薬価は改定されることがあるため、最新の情報をご確認ください。

規格薬価(1錠あたり)
ベージニオ錠50mg3,049.70円
ベージニオ錠100mg5,567.70円
ベージニオ錠150mg7,917.50円

※2026年1月時点の薬価です。
最新の薬価については、独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA)のウェブサイトなどでご確認いただけます。

保険適用(3割負担)の場合の自己負担額

ベージニオは公的医療保険の適用対象となる薬剤です。

一般的な用法・用量である「1回150mgを1日2回」で服用する場合を例に、1ヶ月(30日間)あたりの薬剤費と自己負担額を計算してみましょう。

まず、1ヶ月の薬剤費の総額は以下のようになります。

【計算例】7,917.50円(150mg錠の薬価)× 2錠/日 × 30日 = 475,050円

この総額に対して、健康保険が適用され、自己負担割合が3割の方の場合、窓口で支払う金額の目安は約142,515円です。

【自己負担額の目安(3割負担)】475,050円 × 3割 = 142,515円/月

ただし、この金額はあくまで薬剤費のみの計算です。

実際の治療では、この他に診察料、検査料、副作用を抑えるための薬の費用などが別途必要になります。

また、この自己負担額は、次の章で詳しく解説する「高額療養費制度」を利用することで、ご自身の所得に応じた上限額までに抑えることが可能です。

ベージニオの治療費負担を軽減する公的制度

ベージニオによる治療は、効果が期待できる一方で、治療が長期間にわたる場合、経済的な負担が大きくなる可能性があります。

しかし、日本には医療費の負担を軽減するための様々な公的制度が用意されています。

ここでは、ベージニオの治療を受ける際に活用できる「高額療養費制度」「医療費控除」「付加給付制度」について、それぞれ詳しく解説します。

【重要】高額療養費制度で自己負担に上限を

高額療養費制度は、1か月(月の初めから終わりまで)の医療費の自己負担額が上限額を超えた場合に、その超えた金額が払い戻される制度です。

ベージニオのように薬剤費が高額になる治療では、この制度の活用が不可欠です。

高額療養費制度の仕組みと所得区分

自己負担限度額は、年齢や所得によっていくつかの区分に分けられています。

例えば、69歳以下の方の場合、所得に応じて以下のように上限額が設定されています。

ご自身の所得区分がどこに該当するか、あらかじめ確認しておくことが重要です。

所得区分(年収目安)自己負担限度額多数回該当の場合(4回目以降)
約1,160万円~252,600円 + (総医療費 – 842,000円) × 1%140,100円
約770万~約1,160万円167,400円 + (総医療費 – 558,000円) × 1%93,000円
約370万~約770万円80,100円 + (総医療費 – 267,000円) × 1%44,400円
~約370万円57,600円44,400円
住民税非課税者35,400円24,600円

より詳しい情報については、厚生労働省のウェブサイトでご確認いただけます。

事前に「限度額適用認定証」を申請しよう

高額療養費制度は、原則として診療後に申請して払い戻しを受けますが、事前に「限度額適用認定証」を入手し、医療機関の窓口に提示することで、支払いを自己負担限度額までに抑えることができます。

一時的な立て替え払いの負担をなくすために、治療開始前にご加入の健康保険(協会けんぽ、健康保険組合、市区町村の国民健康保険窓口など)に申請しておきましょう。

マイナンバーカードを健康保険証として利用登録している場合は、本人の同意があれば限度額適用認定証がなくても窓口での支払いが上限額までとなるため、事前の申請は不要です。

多数回該当や世帯合算でさらに負担を軽減

高額療養費制度には、さらに負担を軽減する仕組みがあります。

「多数回該当」は、直近12か月以内に3回以上高額療養費の支給を受けた場合に、4回目から自己負担限度額がさらに引き下げられる制度です。

また、「世帯合算」は、同じ医療保険に加入している家族の自己負担額を1か月単位で合算できる仕組みです。

合算した額が自己負担限度額を超えれば、高額療養費の対象となります。

ただし、69歳以下の方の場合は、21,000円以上の自己負担額のみが合算の対象となる点に注意が必要です。

【税金が戻る】医療費控除の活用方法

医療費控除は、1年間(1月1日から12月31日まで)に支払った医療費が一定額(原則10万円)を超えた場合に、確定申告をすることで所得税が還付されたり、翌年の住民税が軽減されたりする制度です。

医療費控除の対象となる費用

医療費控除は、ベージニオの薬剤費だけでなく、以下のような費用も合算して申告できます。

  • 医師による診察費や治療費
  • 処方された医薬品の購入費
  • 通院のために利用した公共交通機関の交通費
  • 入院した際の部屋代や食事代
  • 治療のために購入した松葉づえなどの費用

家族の医療費も合算できるため、1年間の領収書は大切に保管しておきましょう。

確定申告の手続きについて

医療費控控除を受けるには、翌年の2月16日から3月15日までの間に、税務署へ確定申告を行う必要があります。

会社員の方でも年末調整では手続きできないため、ご自身での申告が必要です。

申告の際は、支払った医療費の領収書をもとに「医療費控除の明細書」を作成し、確定申告書に添付します。

詳しくは国税庁のウェブサイトで確認できます。

健康保険組合の付加給付制度も確認

大企業の健康保険組合などに加入している場合、健康保険組合独自の「付加給付制度」が設けられていることがあります。

これは、高額療養費制度によって定められた自己負担限度額よりもさらに低い上限額を設定し、超過分を給付する制度です。

例えば、自己負担限度額が25,000円に設定されている組合もあります。

付加給付の内容は加入している健康保険組合によって異なるため、ご自身の組合のウェブサイトや担当窓口で制度の有無や給付内容を確認してみましょう。

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公的制度以外でベージニオの治療費に備える方法

高額療養費制度などの公的制度を活用しても、治療が長期にわたる場合や、治療による休職で収入が減少した場合には経済的な負担が残ることがあります。

ここでは、公的制度を補完する形で、民間の保険や会社の制度を活用して治療費や生活費に備える方法を解説します。

民間の医療保険・がん保険の給付金

ご自身で加入している民間の医療保険やがん保険から、ベージニオの治療に対して給付金が支払われる可能性があります。

保険契約の内容は商品や加入時期によって大きく異なるため、まずは保険証券や約款で保障内容を確認することが重要です。

一般的に、以下のような給付金が支払いの対象となる可能性があります。

  • がん診断給付金(一時金)
    がんと診断が確定した時点で、まとまった金額が受け取れます。
    治療費だけでなく、当面の生活費などにも自由に使うことができます。
  • 抗がん剤治療給付金
    ベージニオのような経口(内服)の抗がん剤も給付対象となる場合があります。
    月ごとや通院ごとなど、支払いの条件は契約によって様々です。
  • 通院給付金
    がん治療を目的とした通院に対して、1日あたりで給付金が支払われます。
  • 入院給付金
    副作用の治療などで入院した場合に支払われます。

ご自身の契約内容がベージニオの治療に該当するか不明な場合は、保険会社のコールセンターや担当者に問い合わせてみましょう。

会社の福利厚生や傷病手当金

お勤め先の会社によっては、独自の福利厚生制度が利用できたり、休職中の生活を支える傷病手当金の制度を利用したりすることができます。

会社の福利厚生制度

会社独自の福利厚生として、治療と仕事の両立を支援する制度が設けられている場合があります。

総務部や人事部に確認してみましょう。

  • 医療費補助・見舞金
    会社独自の健康保険組合の付加給付とは別に、医療費の一部を補助したり、傷病見舞金が支給されたりする制度です。
  • 団体保険
    会社が契約している保険に、割安な保険料で加入できる制度です。
  • 治療休暇・休職制度
    年次有給休暇とは別に、治療のための休暇制度が利用できる場合があります。

傷病手当金

傷病手当金は、業務外の病気やけがの療養で会社を休み、給与が十分に受け取れない場合に、ご自身が加入している健康保険から支給される公的な制度です。

治療のために休職が必要になった際の生活を支える重要な支えとなります。

支給には下記の条件をすべて満たす必要があります。

項目内容
対象業務外の事由による病気やけがの療養のための休業であること。
就労不能療養のため、仕事に就くことができない状態であること。(医師の証明が必要)
待期期間連続して3日間会社を休んだ後、4日目以降の休んだ日に対して支給されます。
給与の支払い休業した期間について、会社から給与の支払いがないこと。(給与があっても傷病手当金の額より少ない場合は、その差額が支給されます)

支給額や支給期間、申請手続きの詳細については、ご加入の健康保険組合、または全国健康保険協会(協会けんぽ)のウェブサイトなどで確認してください。

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ベージニオの治療費に関するよくある質問

ベージニオによる治療を進めるにあたり、多くの方が抱く治療費や治療期間に関する疑問にお答えします。

治療期間はどのくらいですか

ベージニオの服用期間は、患者さんの乳がんの状態によって異なります。

  • 手術後の補助療法の場合
    再発リスクを低減する目的で、ホルモン療法と併用して最長2年間服用します。
  • 進行・再発乳がんの場合
    治療効果が持続し、副作用が許容できる範囲である限り、服用を継続します。

いずれの場合も、治療の進捗や副作用の状況をみながら、医師が総合的に判断します。

自己判断で中断せず、必ず医師の指示に従ってください。

ジェネリック医薬品はありますか

2026年1月現在、ベージニオ(一般名:アベマシクリブ)のジェネリック医薬品(後発医薬品)は販売されていません。

新薬は開発に長い年月と莫大な費用がかかるため、特許によって一定期間保護されています。

この特許期間が終了した後に、他の製薬会社がジェネリック医薬品を製造・販売できるようになります。

そのため、ベージニオの治療費をジェネリック医薬品で抑えることは、現時点ではできません。

治療費の支払いが困難な場合の相談先は

高額になりがちなベージニオの治療費について、支払いに不安を感じる方も少なくありません。

経済的な理由で治療を諦めることのないよう、様々な相談窓口が用意されています。

一人で悩まず、まずは専門家に相談してみましょう。

相談先の種類主な相談内容
がん相談支援センター治療を受けている病院や、全国のがん診療連携拠点病院に設置されています。
医療費に関する制度(高額療養費制度など)の利用方法、生活費の不安、仕事との両立など、がん治療に関わるあらゆる相談に無料で応じてくれます。
医療ソーシャルワーカー(MSW)病院の相談室などに在籍する福祉の専門家です。
公的な助成制度の紹介や手続きのサポート、退院後の生活に関するアドバイスなど、患者さんやご家族が抱える経済的・社会的な問題の解決を支援します。
自治体の窓口(市区町村役場)国民健康保険や後期高齢者医療制度に加入している場合、高額療養費制度や医療費助成に関する相談ができます。
また、所得状況によっては、その他の福祉制度を利用できる可能性もあります。
加入している健康保険組合会社員などが加入する健康保険組合によっては、高額療養費制度に加えて、独自の付加給付制度を設けている場合があります。
ご自身の健康保険組合に問い合わせてみましょう。

これらの窓口では、個々の状況に合わせて利用できる制度や解決策を一緒に考えてくれます。

支払いが難しいと感じたら、できるだけ早い段階で相談することが大切です。

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まとめ

本記事では、乳がん治療薬ベージニオにかかる治療費と、負担を軽減する制度を解説しました。

ベージニオの薬価は高額ですが、結論として、高額療養費制度を活用すれば自己負担額は所得に応じた上限額に抑えられます。

そのため、薬価の全額を心配する必要はありません。

治療開始前に「限度額適用認定証」を申請しておくことが、負担軽減の重要なポイントです。

さらに医療費控除や付加給付なども確認し、経済的な不安を減らしましょう。

不明な点は一人で抱えず、病院の相談窓口や専門家へ相談することをおすすめします。

  • 本コンテンツは情報の提供を目的としており、保険加入その他の行動を勧誘する目的で、作成したものではありません。
  • 本コンテンツは商品の概要を説明しています。
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