【必見】がん治療による収入減少を乗り越える公的支援|傷病手当金など使える制度を解説

がんと診断され、治療による収入減少に大きな不安を抱えていませんか?がんによる収入減は、傷病手当金をはじめとする公的支援を正しく活用することで乗り越えられます。

この記事を読めば、収入減の実態から、あなたが使える具体的な制度、申請方法、働き方別の対策、相談先まで全てが分かります。

経済的な不安を解消し、治療に専念するための一歩を踏み出しましょう。

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目次

がん治療による収入減少はなぜ起こる?平均的な減少額と実態

がんと診断されたとき、多くの方が治療そのものへの不安とともに、「仕事はどうなるのか」「生活費は大丈夫だろうか」といったお金の心配を抱えます。

実際、がんの治療と仕事を両立させることは容易ではなく、収入が減少してしまうケースは少なくありません。

まずは、なぜ収入が減ってしまうのか、そして、実際にどれくらいの影響があるのかという実態をデータと共に見ていきましょう。

がんの治療と仕事の両立の難しさ

がん治療と仕事の両立が困難になる背景には、主に3つの要因があります。

  • 治療による身体的・精神的負担
    手術後の体力低下や、抗がん剤・放射線治療による副作用(倦怠感、吐き気、痛み、脱毛など)は、これまで通りに働くことを難しくします。

    また、「周りに迷惑をかけてしまう」という罪悪感や、再発・転移への不安といった精神的なストレスも、仕事のパフォーマンスに影響を与えます。
  • 通院や入院による時間的制約
    がん治療は、定期的な通院や検査、場合によっては入院が必要となります。

    治療スケジュールに合わせて仕事を休んだり、勤務時間を調整したりする必要があり、有給休暇を使い切ってしまうことも珍しくありません。
  • 職場環境や制度の問題
    残念ながら、すべての上司や同僚が、がん治療への深い理解を持っているとは限りません。

    時短勤務や在宅ワークといった柔軟な働き方ができない、相談できる雰囲気ではないなど、職場のサポート体制が不十分な場合、働き続けること自体が困難になることがあります。

これらの要因が複合的に絡み合うことで、休職や時短勤務による給与の減少、あるいはやむを得ず退職を選択せざるを得ない状況につながり、結果として世帯収入の大幅な減少を引き起こすのです。

収入減少に関するデータと患者さんの声

では、実際にがんを経験した方は、どのくらい収入が減少しているのでしょうか。
複数の調査から、その厳しい実態が明らかになっています。

アフラック生命保険株式会社が実施した調査によると、がん治療を経験した会社員・公務員の約半数(49.8%)が、がん罹患後に世帯年収が減少したと回答しています。

具体的な就労状況の変化と収入への影響を見てみましょう。

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就労状況の変化回答者の割合収入への影響(主な回答)
依願退職した15.4%収入がなくなった
休職した37.0%傷病手当金のみになった/給与が減額された
時短勤務・残業制限などを利用した21.8%基本給や手当が減額された
非正規雇用に変わった2.7%収入が大幅に減少した

また、ソニー生命保険株式会社の調査では、がんを経験した人の罹患後の平均世帯年収は、罹患前と比較して約25%も減少しているというデータもあります。

実際に収入減に直面した患者さんからは、次のような切実な声が聞かれます。

  • 「抗がん剤の副作用で体調が優れず、フルタイムで働けなくなりパートに切り替えた。月収が10万円以上減り、貯金を切り崩す生活で将来が不安です。」(40代・女性)
  • 「自営業なので、入院や療養で休んだ期間は収入がゼロ。治療費の支払いに加え、国民健康保険料や税金の負担が重くのしかかりました。」(50代・男性)
  • 「傷病手当金をもらって休職していましたが、支給期間が終わる前に復職できるか不安でたまりませんでした。結局、元の部署には戻れず、給料も下がってしまいました。」(30代・男性)

このように、がんによる収入減少は、働き方や立場に関わらず、誰にでも起こりうる深刻な問題です。

しかし、こうした経済的な困難に立ち向かうための方法は、決して一つではありません。

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がんによる収入減少を補うための公的支援制度一覧

がんの治療中は、これまで通りに働くことが難しくなり、収入が減少してしまうケースが少なくありません。

しかし、日本にはそうした状況を支えるための様々な公的支援制度が用意されています。

ここでは、がんによる収入減少に直面した際に活用できる代表的な公的支援制度を一覧でご紹介します。

ご自身の状況に合わせて、どの制度が利用できるかを確認してみましょう。

会社員ならまず確認したい傷病手当金

傷病手当金は、会社員や公務員などが加入する健康保険から支給される制度です。

がん治療のために仕事を休み、給与が支払われない場合に、生活を支えるための所得保障として非常に重要な役割を果たします。

自営業者などが加入する国民健康保険には、原則としてこの制度はありません。

傷病手当金の対象者と支給条件

傷病手当金を受け取るためには、以下の4つの条件をすべて満たす必要があります。

  • 業務外の病気やケガ(がん治療を含む)のための療養であること
  • 療養のために働くことができない状態(労務不能)であること
  • 連続する3日間を含み、4日以上仕事を休んでいること(待期期間の完成)
  • 休業した期間について、給与の支払いがないこと(ただし、給与が支払われても傷病手当金の額より少ない場合は、その差額が支給されます)

パートやアルバイトの方でも、勤務先の健康保険に加入していれば対象となります。

傷病手当金の支給額と期間

支給額と期間は、生活設計を立てる上で非常に重要です。

概要を以下の表にまとめました。

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項目内容
1日あたりの支給額支給開始日以前の継続した12ヶ月間の各月の標準報酬月額を平均した額 ÷ 30日 × 3分の2
支給期間支給を開始した日から通算して1年6ヶ月

以前は支給開始から「暦の上で」1年6ヶ月でしたが、法改正により、期間内に出勤した日など傷病手当金が支給されなかった期間がある場合、その分を後ろに繰り越して支給期間が通算化され、より柔軟に利用できるようになりました。

詳しくは、ご加入の健康保険組合や全国健康保険協会(協会けんぽ)のウェブサイトでご確認ください。

傷病手当金の申請方法と注意点

傷病手当金の申請には、ご自身で記入する申請書のほかに、勤務先の事業主と担当医師の証明が必要です。

一般的には、給与の締日ごとに1ヶ月単位で申請します。

申請書は加入している健康保険組合や協会けんぽのウェブサイトからダウンロードできます。

注意点として、申請には2年の時効があります。療養のために休んだ日の翌日から2年を過ぎると申請できなくなるため、早めに手続きを進めましょう。

また、退職後も一定の条件を満たせば継続して受給できる場合がありますので、退職を検討する際は事前に健康保険組合に確認することが大切です。

医療費の自己負担を抑える高額療養費制度

高額療養費制度は、収入を直接補うものではありませんが、医療費の自己負担額を一定の上限までに抑えることで、家計への負担を大幅に軽減できる制度です。

がん治療は長期化しやすく、医療費も高額になりがちなので、必ず知っておきたい制度です。

1ヶ月(月の1日から末日まで)にかかった医療費の自己負担額が、年齢や所得に応じた上限額を超えた場合に、その超えた金額が後から払い戻されます。

しかし、事前に「限度額適用認定証」を健康保険組合などから取り寄せて医療機関の窓口で提示すれば、窓口での支払いを自己負担限度額までにすることができます。

これにより、一時的な高額な立て替え払いが不要になります。

さらに、過去12ヶ月以内に3回以上上限額に達した場合は、4回目から上限額がさらに引き下げられる「多数回該当」という仕組みもあります。

詳しくは厚生労働省の高額療養費制度のページをご確認ください。

治療後も続く後遺症には障害年金

がんの治療によって、人工肛門・人工膀胱の造設、手足の切断、声帯の摘出による音声機能の喪失、あるいは抗がん剤治療後の重い倦怠感やしびれといった後遺症が残ることがあります。

こうした障害によって仕事や日常生活に著しい制限を受ける状態になった場合、障害年金を受給できる可能性があります。

障害年金には、国民年金に加入している方が対象の「障害基礎年金」と、厚生年金に加入している方が対象の「障害厚生年金」の2種類があります。

障害の程度に応じて1級から3級(障害基礎年金は2級まで)に分けられ、支給額が異なります。

申請のポイントは、障害の原因となった病気やケガで初めて医師の診療を受けた「初診日」を証明することと、初診日から1年6ヶ月が経過した「障害認定日」の障害の状態が基準に該当することです。

申請手続きは複雑なため、病院のがん相談支援センターや、年金の専門家である社会保険労務士に相談することをおすすめします。

やむを得ず退職した場合の失業保険(雇用保険の基本手当)

がん治療に専念するため、やむを得ず会社を退職せざるを得ない状況になることもあります。

その場合、次の仕事が見つかるまでの生活を支えるのが雇用保険の「基本手当」、いわゆる失業保険です。

通常、自己都合で退職すると2ヶ月間の給付制限がありますが、がん治療など心身の障害により離職した場合は「正当な理由のある自己都合離職」と判断され、給付制限期間なしで手当を受け取れることがあります。

これは「特定理由離職者」という区分に該当するためです。

また、すぐに働ける状態ではない場合でも、ハローワークで手続きをすれば、本来1年である受給期間を最大で3年間延長することができます。

これにより、治療に専念した後に、回復してからゆっくりと再就職活動を始めることが可能になります。

税金の負担を軽くする医療費控除と障害者控除

確定申告を行うことで、納めた税金の一部が戻ってくる可能性があります。

がん治療に関連する主な控除は「医療費控除」と「障害者控除」です。

  • 医療費控除
    1年間(1月1日~12月31日)に支払った医療費の合計が10万円(または総所得金額等の5%)を超える場合に、所得控除を受けられる制度です。

    治療費や薬代だけでなく、通院にかかった公共交通機関の交通費なども対象になります。

    領収書は必ず保管しておきましょう。
  • 障害者控除
    ご本人または生計を同一にする配偶者や扶養親族が所得税法上の障害者に当てはまる場合に受けられる所得控除です。

    障害者手帳の交付を受けている方のほか、手帳がなくても、市区町村から「障害者控除対象者認定書」の交付を受けることで控除の対象となる場合があります。

    特に65歳以上で要介護認定を受けている方は、お住まいの自治体に問い合わせてみましょう。

詳しくは国税庁のウェブサイトでご確認ください。

生活に困窮した場合の生活福祉資金貸付制度

他の公的支援制度を利用してもなお、生活の維持が困難な場合には、最後のセーフティネットとして「生活福祉資金貸付制度」があります。

これは、お住まいの市区町村の社会福祉協議会が窓口となり、低所得世帯や障害者世帯などに対して、無利子または低利子で資金の貸付を行う制度です。

緊急かつ一時的に生計の維持が困難となった場合に利用できる「緊急小口資金」や、生活の立て直しのために継続的な支援を必要とする場合に利用できる「総合支援資金」など、目的別に複数の種類があります。

あくまで「貸付」であり返済の義務はありますが、当面の生活費や治療費に困った際の選択肢として知っておくとよいでしょう。

利用には審査があるため、まずは地域の社会福祉協議会に相談してみてください。

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【働き方別】あなたが使えるがんの収入減少対策

がんの治療と仕事の両立を目指す上で、収入の不安は大きな壁となります。前章では、がんによる収入減少を支える公的支援制度を網羅的にご紹介しました。

しかし、どの制度が利用できるかは、あなたの「働き方」によって大きく異なります。

この章では、「会社員」「自営業・フリーランス」「パート・アルバイト」という3つの働き方別に、それぞれが活用できる公的支援制度や取るべき対策を具体的に解説します。

ご自身の状況と照らし合わせながら、今すぐできることを確認していきましょう。

会社員(正社員・契約社員)の場合

社会保険(健康保険・厚生年金保険)や雇用保険に加入している会社員の方は、最も手厚い公的支援を受けられる可能性があります。

まずは慌てずに、利用できる制度を一つひとつ確認することが大切です。

会社員の方が主に利用できる制度は以下の通りです。

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制度名概要ポイント
傷病手当金病気やケガで連続4日以上働けない場合に、
給与のおおよそ3分の2が最長1年6ヶ月間支給される制度。
会社員にとって、休職中の収入を支える最も重要な柱です。
まずはこの制度の利用を検討しましょう。
高額療養費制度医療費の自己負担額が上限を超えた場合に、超えた分が払い戻される制度。所得区分によって上限額が異なります。
事前に「限度額適用認定証」を入手しておくと、窓口での支払いを抑えられます。
有給休暇賃金が支払われる休暇。通院や体調不良時に活用できます。
傷病手当金は待期期間(最初の3日間)があるため、まずは有給休暇で対応するのが一般的です。
休職制度勤務先の就業規則に基づく休暇制度。会社独自の制度なので、期間や給与の有無は必ず就業規則で確認しましょう。
障害年金がん治療後の後遺症などで生活や仕事が制限される場合に支給される年金。厚生年金に加入しているため、障害基礎年金に上乗せして障害厚生年金が支給される可能性があります。
失業保険(基本手当)やむを得ず退職した場合に、再就職までの生活を支える手当。すぐに働けない状態の場合は、受給期間の延長申請が可能です。
自己都合退職ではなく「正当な理由のある自己都合退職」として扱われる場合があります。
税金の控除医療費控除、障害者控除など。確定申告をすることで、所得税や住民税の負担を軽減できます。
年末調整だけでなく、ご自身での確定申告が必要です。

まず最初に行うべきは、勤務先の就業規則や福利厚生制度の確認です。

会社によっては、傷病手当金に上乗せして給付を行う「傷病手当付加金」や、独自の休職制度、団体保険制度などが用意されている場合があります。

人事・労務担当者や産業医、労働組合に相談し、利用できる制度を最大限活用しましょう。

自営業・フリーランスの場合

自営業やフリーランスの方は、会社員と比べて利用できる公的支援が限られているのが実情です。

特に、会社員における傷病手当金のような休業中の所得を直接補償する公的な制度がありません。

そのため、事前の備えと、利用可能な制度を漏れなく活用することがより一層重要になります。

自営業・フリーランスの方が利用できる主な公的支援は以下の通りです。

スクロールできます
制度名概要ポイント
高額療養費制度医療費の自己負担額が上限を超えた場合に、超えた分が払い戻される制度。国民健康保険の加入者も利用できます。お住まいの市区町村の国保担当窓口で手続きを行います。
障害基礎年金がん治療後の後遺症などで生活や仕事が制限される場合に支給される年金。国民年金の制度です。初診日前に保険料の未納期間が長いと受給できない場合があるため注意が必要です。
詳しくは日本年金機構のウェブサイトでご確認ください。
国民年金保険料の免除・猶予所得の減少などにより保険料の納付が困難な場合に、
申請により保険料が免除または猶予される制度。
治療で働けず収入が途絶えた場合に検討しましょう。
免除された期間も、年金の受給資格期間には算入されます。
小規模企業共済個人事業主や小規模企業の役員のための退職金制度。加入者は、疾病による入院を理由に、掛金の範囲内で低金利の貸付(疾病災害時貸付け)を利用できる場合があります。
詳しくは中小機構のウェブサイトをご確認ください。
生活福祉資金貸付制度低所得者世帯などに対し、資金の貸付と相談支援を行う制度。休業や廃業で生活に困窮した場合のセーフティネットです。
お住まいの市区町村の社会福祉協議会が窓口となります。
税金の控除医療費控除、障害者控除など。確定申告時に申請することで、税負担を軽減できます。領収書は必ず保管しておきましょう。

このように、自営業・フリーランスの方は「休業中の所得」を公的制度でカバーすることが難しいため、民間の所得補償保険や就業不能保険への加入が、会社員の傷病手当金に代わる重要な備えとなります。

パート・アルバイトの場合

パート・アルバイトとして働いている方は、勤務先の社会保険に加入しているかどうかで、利用できる制度が大きく変わります。

ご自身の状況を正しく把握することが、適切な対策への第一歩です。

社会保険に加入している場合

週の所定労働時間や月額賃金などの条件を満たし、勤務先の健康保険・厚生年金保険に加入している場合は、基本的に「会社員(正社員・契約社員)の場合」と同様の支援が受けられます。

  • 傷病手当金
  • 高額療養費制度
  • 障害厚生年金
  • 雇用保険(一定の条件を満たせば加入)

まずはご自身の給与明細で「健康保険料」や「厚生年金保険料」が天引きされているかを確認しましょう。

不明な場合は、勤務先に直接確認することが確実です。

社会保険に加入していない場合(扶養内など)

勤務先の社会保険に加入しておらず、配偶者の扶養に入っているか、ご自身で国民健康保険・国民年金に加入している場合は、「自営業・フリーランスの場合」と同様の支援が中心となります。

  • 高額療養費制度(加入している健康保険から)
  • 障害基礎年金(国民年金)
  • 生活福祉資金貸付制度
  • 税金の控除

この場合、休業中の収入を保障する傷病手当金や、退職後の失業保険は利用できません。

ご自身がどの健康保険に加入しているか(会社の健康保険組合、協会けんぽ、国民健康保険など)を保険証で確認し、利用できる制度について問い合わせてみましょう。

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制度社会保険に加入している場合社会保険に加入していない場合
休業中の所得補償傷病手当金(利用可)傷病手当金(利用不可)
医療費の負担軽減高額療養費制度高額療養費制度
後遺症への備え障害厚生年金障害基礎年金
退職後の生活支援失業保険(雇用保険に加入していれば利用可)失業保険(利用不可)

ご自身の働き方に合わせて利用できる制度を正しく理解し、活用することが、がん治療と向き合いながら経済的な不安を乗り越えるための鍵となります。

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公的支援だけじゃない がんの収入減少に備えるその他の方法

がん治療による収入減少を乗り越えるためには、傷病手当金や高額療養費制度などの公的支援が非常に重要です。

しかし、公的支援だけでは治療費や生活費のすべてをカバーできないケースも少なくありません。

ここでは、公的支援を補完し、より安心して治療に専念するための「民間の保険」と「勤務先の制度」という2つのアプローチについて詳しく解説します。

民間の医療保険・がん保険の活用

がんの備えとして、多くの人が加入を検討するのが民間の保険です。

公的医療保険の対象外となる費用や、治療中の生活費の補填に役立ちます。

特に「がん保険」は、がん治療に特化した手厚い保障が特徴です。

主な保障内容には以下のようなものがあります。

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保障の種類主な内容と役割
診断給付金(一時金)がんと診断が確定した際に、まとまった金額(例:100万円など)が受け取れます。
治療費だけでなく、当面の生活費や収入減少の補填など、使い道が自由なため、経済的な不安を大きく和らげてくれます。
入院給付金がんで入院した場合に、入院日数に応じて給付金が支払われます。
最近では入院日数が短期化しているため、日数無制限のタイプが安心です。
通院給付金放射線治療や抗がん剤治療など、通院で治療を受けた場合に、通院日数に応じて給付金が支払われます。
現在の主流である通院治療を支える重要な保障です。
手術給付金がん治療のために所定の手術を受けた際に、手術の種類に応じてまとまった給付金が支払われます。
先進医療特約公的医療保険の対象外となる先進医療(陽子線治療や重粒子線治療など)を受けた際、高額になりがちな技術料を保障します。
実費が保障されるものが一般的です。

すでに医療保険に加入している方も、ご自身の保障内容を再確認してみましょう。

がんに対する保障が十分でない場合は、がん保険への新規加入や特約の付加を検討することをおすすめします。

ただし、がん保険はがんと診断されてからでは加入できないため、事前の備えが不可欠です。

また、多くのがん保険には加入から90日間程度の「免責期間」があり、この期間中にがんと診断されても保障の対象外となる点には注意が必要です。

勤務先の福利厚生や独自制度を確認する

会社員の方が見落としがちなのが、お勤め先の福利厚生や独自の支援制度です。

公的支援以上に手厚いサポートを受けられる場合があるため、必ず確認しましょう。

まずは、会社の「就業規則」を読み込むか、人事部や総務部の担当者に問い合わせてみてください。

確認すべき主な制度は以下の通りです。

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制度の名称主な内容と確認ポイント
傷病休暇・病気休暇年次有給休暇とは別に、病気療養のために取得できる休暇制度です。
会社によって有給か無給か、取得できる期間が異なります。
治療と仕事の
両立支援制度
時短勤務、時差出勤、在宅勤務(テレワーク)など、体調に合わせて柔軟な働き方を可能にする制度です。
収入を維持しながら治療を続けやすくなります。
団体長期障害所得
補償保険(GLTD)
病気やケガで長期間働けなくなった場合に、収入の一部を補償してくれる保険制度です。
会社が保険料を負担している場合が多く、傷病手当金の支給期間(最長1年6ヶ月)が終了した後も、
規定の年齢まで補償が続くことがあります。非常に心強い制度なので、ご自身の会社に導入されているか必ず確認しましょう。
見舞金・貸付金制度会社独自の規定により、入院や手術の際に見舞金が支給されたり、
低金利で治療費の貸付を受けられたりする制度です。

これらの制度は、法律で義務付けられているものではないため、会社によって有無や内容が大きく異なります。

治療方針を立てる上で、こうした会社のサポートを把握しておくことは、経済的な見通しを立てる上で非常に重要です。一人で悩まず、まずは上司や人事部の担当者に相談してみましょう。

治療と仕事の両立を支援する動きは社会全体で広がっており、多くの企業が相談体制を整えています。

参考情報として、厚生労働省が運営する「治療と仕事の両立支援ナビ」も役立ちます。

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一人で抱え込まないで がんとお金に関する相談窓口

がんの治療と収入減少という二重の不安に、一人で立ち向かうのは非常に困難です。

公的支援制度や保険について調べても、「自分の場合はどれが使えるの?」「手続きが複雑でわからない」といった新たな疑問や壁にぶつかることも少なくありません。

そんな時は、専門家の力を借りることが、不安を解消し、最適な解決策を見つけるための近道です。

ここでは、がんにまつわるお金の悩みを無料で相談できる、信頼性の高い窓口を2つご紹介します。

抱え込まずに、まずは専門家に話を聞いてもらうことから始めましょう。

病院内のがん相談支援センター

まず最初に頼るべきは、身近な医療機関にある「がん相談支援センター」です。

これは、全国の「がん診療連携拠点病院」などに設置が義務付けられている公的な相談窓口で、患者さんやそのご家族であれば、誰でも無料で利用できます。

治療を受けている病院になくても、お近くの拠点病院の相談支援センターを利用することが可能です。

がん相談支援センターでは、看護師や、医療・福祉の専門家であるソーシャルワーカーが、あなたの状況を丁寧にヒアリングし、次のような幅広い相談に応じてくれます。

  • 高額療養費制度や傷病手当金など、利用できる公的制度の案内と手続きのサポート
  • 治療費や今後の生活費に関する経済的な不安
  • 仕事との両立や復職に関する悩み
  • 療養生活上の不安や悩み
  • セカンドオピニオンに関する情報提供

医療と生活の両面から、専門的な知識を持つ相談員が親身にサポートしてくれます。

何から手をつけていいかわからない時、まず訪れたい場所です。

お近くのがん相談支援センターは、以下のサイトから検索できます。

がん情報サービス「がん相談支援センターを探す」

おすすめのFP相談窓口

がん相談支援センターが「医療と福祉」の専門家である一方、「お金の専門家」であるファイナンシャル・プランナー(FP)への相談も、収入減少を乗り越える上で非常に有効です。

FPは、公的支援でカバーしきれない部分も含め、あなたの家計全体の状況を把握し、長期的かつ具体的な資金計画を立てる手助けをしてくれます。

FPに相談する主なメリットは以下の通りです。

  • 家計の現状分析と改善提案
    現在の収入、支出、貯蓄、負債をすべて洗い出し、家計のどこに問題があるのか、どう改善すべきかを客観的に示してくれます。
  • 保険の見直し
    加入中の生命保険や医療保険が現在の状況に適しているか診断し、保障の過不足をなくすためのアドバイスをもらえます。
  • 今後のキャッシュフロー作成
    治療費、生活費の変動、将来の教育費や住宅ローンなどを考慮した、今後の家計シミュレーションを作成してくれます。

    これにより、将来の見通しが立ち、漠然とした不安が軽減されます。

FP相談窓口にはいくつかの種類があり、それぞれ特徴が異なります。

ご自身の目的に合った窓口を選びましょう。

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相談窓口の種類特徴こんな人におすすめ
日本FP協会全国各地で無料体験相談会を実施。中立的なアドバイスが期待できる。まずは気軽にFPに相談してみたい人。
独立系FP事務所特定の金融機関に属さず、幅広い選択肢から中立的な提案を行う。
有料相談が中心だが、初回無料の事務所も多い。
時間をかけてじっくり相談したい人。
総合的な家計相談をしたい人。
当サイト提携のFP相談サービスがん患者さんの家計相談や社会保障制度に精通したFPが多数在籍。
オンラインで気軽に何度でも無料相談が可能。
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具体的なアドバイスが欲しい人。

特に、がん治療中の家計相談は専門的な知識を要するため、患者さんの相談実績が豊富なFPを選ぶことが重要です。

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まとめ

がん治療による収入減少は多くの患者さんが直面する深刻な問題ですが、経済的な負担を軽減できる公的支援は数多く存在します。

会社員なら傷病手当金、医療費の負担を抑える高額療養費制度など、利用できる制度を正しく知ることが重要です。

なぜなら、これらの制度は申請しなければ利用できないからです。

一人で抱え込まず、まずは病院のがん相談支援センターや専門家に相談し、ご自身の状況に合った最適なサポートを見つけましょう。

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