がん保険で自由診療に備えられる?2026年最新の仕組み・費用・選び方をFPが解説

がん保険で自由診療に備えられる?

がん保険で自由診療の治療に備えられるかどうかは、がん保険の種類によって大きく異なります。
旧来型のがん保険では自由診療の治療費が保障対象外となるケースが多い一方、昨今販売されるがん保険であれば、未承認薬や適応外薬を使った治療(入院・通院どちらも対象)をカバーできる商品があります。

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「がんになったとき、自由診療の選択肢も持ちたい」「通院が長引いても安心できる備えがほしい」と感じている方も多いのではないでしょうか。

実は、がん治療は年々通院中心にシフトしており、しかも一部の治療は公的医療保険の対象外(自由診療)となる場合があります。
自由診療は入院・通院どちらでも発生しうるため、がん保険でどこまで備えられるかを正しく理解しておくことが重要です。

この記事では、Cancer FP®(がんファイナンシャル・プランナー)の視点から、自由診療対応のがん保険の仕組み・費用感・選び方のポイントまでわかりやすく解説します。

この記事でわかること

  • 自由診療とは何か、保険診療・先進医療との違い
  • がん治療で自由診療が発生するケース(入院・通院とも)と費用の目安
  • 自由診療対応のがん保険の仕組みと保障範囲
  • 定額給付型と実額補償型の違いと、通院治療への対応力
  • 2026年最新の高額療養費制度見直しとがん保険選びへの影響
  • Cancer FP®(がんファイナンシャル・プランナー)視点での自由診療対応がん保険の選び方チェックリスト
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目次

がんの自由診療とは?保険診療・先進医療との違いをわかりやすく解説

がんの治療法を考えるとき、「保険診療」「先進医療」「自由診療」の3つの区分を理解しておくことが大切です。
それぞれの違いを整理しましょう。

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保険診療・先進医療・自由診療の違い

保険診療とは、厚生労働省が有効性と安全性を認め、公的医療保険(健康保険)の適用対象となっている治療のことです。
患者の窓口負担は原則3割(年齢や所得によって1〜2割)となり、高額療養費制度も利用できます。
出典:厚生労働省「医療保険」(2026年3月時点)

先進医療とは、厚生労働大臣が定めた高度な医療技術のうち、保険適用の評価段階にあるものです。
先進医療の技術料は全額自己負担ですが、それ以外の診察・検査・投薬などには保険が適用されます。
たとえば陽子線治療の技術料は平均で約320万円前後とされています。
出典:厚生労働省「令和6年6月30日時点における先進医療に係る費用

自由診療とは、公的医療保険が適用されない治療のことで、治療費は全額自己負担となります。
がん治療における代表例としては、厚生労働省が未承認の抗がん剤(未承認薬)や、承認されている薬を別の用途で使う適応外薬による治療などがあります。

ここが重要なのですが、日本では保険診療と自由診療を同じ医療機関で同じ疾患に対して同時に行うこと(混合診療)が原則として禁止されています。
つまり、一部でも自由診療を受けると、本来保険が使えるはずの治療部分まで全額自己負担になるリスクがあるのです。
出典:内閣府ホームページ「保険診療と保険外診療の併用について」(2026年4月時点)

ただし、先進医療や患者申出療養など一部の例外的な制度では、保険診療との併用(保険外併用療養費制度)が認められています。

がん治療で自由診療が必要になるのはどんなとき?

がん治療の基本は標準治療(手術・放射線治療・薬物療法)であり、これらは保険診療の対象です。
しかし、次のようなケースでは自由診療が選択肢に入ることがあります。

  • 標準治療を尽くしても効果が十分でなく、海外で承認されている未承認薬の使用を検討する場合
  • 保険適用されている薬を、承認外の用法・用量で使用する場合(適応外使用)
  • 免疫細胞療法や遺伝子パネル検査の一部など、保険適用外の治療を受ける場合
  • 高精度放射線治療(SBRT、IMRT、VMATなど)のうち、がん種やステージにより保険適用外となるケース

Cancer FP®(がんファイナンシャル・プランナー)として多くの相談を受けてきた経験からお伝えすると、「自由診療が必要になるかどうか」は事前に予測しにくいのが実情です。
だからこそ、万が一のときに治療の選択肢を経済的理由で狭めなくてよいよう、事前に備えておくことが重要です。

具体的には、欧米の診療ガイドラインなどに掲載されているかなどを専門医は見ていることが多いです。

上條範昭 | Cancer FP

Cancer FP®のひとこと POINT
自由診療は「保険がきかない治療」の総称ですが、すべてが怪しい治療というわけではありません。海外で承認済みの薬やガイドラインに掲載された治療法も、日本では自由診療扱いになることがあります。正しく理解して備えることが大切です。

がん治療の通院化が進む理由と、自由診療が発生するケース

がん治療は「入院」から「通院」の時代へ

かつて、がん治療といえば長期入院が一般的でした。
しかし現在は、抗がん剤治療や放射線治療を通院で行うケースが大幅に増えています。

厚生労働省の「令和5年患者調査」によると、がん(悪性新生物)の外来受療率は入院受療率を上回っており、通院治療が主流になっていることが統計的にも裏付けられています。
出典:厚生労働省「令和5年 患者調査の概況」(2024年公表)

背景には大きく2つの理由があります。

1つ目は、がん治療の低侵襲化(体へのダメージが少ない治療法のこと)です。かつて入院が必要だった抗がん剤治療や放射線治療が、技術の進歩によって外来で完結できるようになりました。たとえば、抗がん剤の点滴治療や分子標的薬の投与は、多くの場合、数時間の通院で完了します。

2つ目は、再発予防を目的とした長期通院治療の定着です。術後のホルモン療法や分子標的薬の服用など、1〜10年にわたる再発予防治療が標準的なケアとして行われるようになり、これが通院受療率を大きく押し上げています。

通院治療で自由診療が発生するケースとは

ここで重要な前提をお伝えします。自由診療は「通院でのみ発生するもの」ではありません。入院治療でも自由診療は発生します。自由診療とはあくまで「公的医療保険が適用されない治療かどうか」の区分であり、入院・通院という場の違いとは別の話です。

その上で、近年特に注意が必要なのが、通院で行われるがん治療の中に自由診療が含まれるケースが増えていることです。

たとえば、海外では標準的に使われている抗がん剤が日本では未承認のため、それを通院で投与する場合は自由診療扱いとなります。
また、承認されている薬でも、本来の適応疾患以外のがんに対して使用する場合(適応外使用)も同様です。

国立がん研究センターの調査(2018年)によると、欧米では承認されているが日本では未承認の抗がん剤が65剤存在し、そのほとんどで月100万円超の費用がかかります。
出典:国立がん研究センター「海外承認済み、国内未承認の抗がん剤リスト更新」(2018年4月)

つまり、がんの通院治療と自由診療は、決して縁遠い組み合わせではないのです。

上條範昭 | Cancer FP

Cancer FP®のひとこと POINT
通院治療が長期化するほど、治療費の「積み上がり」が家計に与える影響は大きくなります。
自由診療の通院では高額療養費制度が使えないため、月々の負担が想像以上に膨らむケースもあります。

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自由診療の通院治療でかかる費用はどれくらい?シミュレーションで解説

保険診療の通院と自由診療の通院、費用の違い

保険診療でがん治療の通院を行う場合、3割負担が適用されます。
さらに高額療養費制度を利用すれば、1か月の自己負担額には上限が設けられます。

たとえば、年収約370万〜770万円の方であれば、1か月の自己負担上限はおおむね8万〜9万円程度です(2026年7月まで)。なお2026年8月の制度改定後は8万6,000円程度に引き上げられます。
出典:厚生労働省「高額療養費制度を利用される皆さまへ」(2026年3月時点)

一方、自由診療の場合は、高額療養費制度の対象外となり、治療費の全額が自己負担です。

自由診療の通院費用シミュレーション

具体例で見てみましょう。

ケース1:未承認抗がん剤の通院治療(3か月間)

  • 薬剤費総額:約300万〜500万円
  • 通院回数:月2〜4回
  • 自己負担:全額(300万〜500万円)

ケース2:免疫細胞療法の通院治療(1クール)

  • 1クールあたりの費用:約200万〜400万円
  • 通院回数:数回〜十数回
  • 自己負担:全額

ケース3:適応外薬の通院投与(6か月間)

  • 薬剤費総額:約150万〜300万円
  • 自己負担:全額

これらに加えて、通院にかかる交通費、仕事を休むことによる収入減少なども考慮する必要があります。

保険診療であれば年間の自己負担が50万〜70万円程度で収まるケースでも、自由診療が加わると数百万円単位の出費になる可能性があります。

高額療養費制度は自由診療には使えない

ここが非常に大切なポイントです。
高額療養費制度で自己負担が抑えられるのは、あくまで保険診療の範囲内の医療費に限られます。

自由診療の費用、先進医療の技術料、差額ベッド代、入院時の食事代などは対象外です。
出典:全国健康保険協会「高額療養費」(2026年3月時点)

なお、2026年8月より高額療養費制度の見直しが段階的に実施されています。所得区分の細分化・自己負担限度額の引き上げ(約4〜7%程度)・年間上限額の新設が主な内容で、2027年8月に第2段階の変更が続く予定です。
出典:厚生労働省「高額療養費制度の見直しについて」(2025年1月)

制度が変わっても、自由診療が対象外であることに変わりはありません。
だからこそ、がん保険での備えが重要なのです。

上條範昭 | Cancer FP

Cancer FP®のひとこと POINT
「高額療養費制度があるから大丈夫」と思われがちですが、自由診療は制度の対象外です。
年間数百万円の自己負担が発生する可能性を踏まえると、がん保険による備えは「万が一の安心材料」として大きな意味を持ちます。

自由診療対応のがん保険とは?保障の仕組みと通院カバーの範囲

生保系がん保険の自由診療特約とは?はなさく生命・ネオファースト生命を例に解説

自由診療に備えられるがん保険として、まず知っておきたいのが、生命保険系(生保系)のがん保険に付けられる「自由診療特約」です。
はなさく生命やネオファースト生命をはじめとする生保系各社のがん保険は、特約を付加することで未承認薬・適応外薬を使った治療(入院・通院どちらも)を保障の対象にできます。

通院・入院どちらも対象で、通算上限が1億円である商品が多いです。たとえばはなさく生命「はなさくがん保険」は自由診療特約を付加することで所定の自由診療費用を5年ごとに最大1億円まで保障。ネオファースト生命「ネオdeがんちりょう」は2025年10月2日より自由診療特約が新設され、所定の自由診療にかかる費用と同額の給付金を受け取れます。(通算1億円が上限)
なお、上限なしで実費全額を保障したい場合は、SBI損保・セコム損保などの損保系実額補償型も選択肢に入ります。

自由診療の対象となる治療の範囲は保険会社によって異なりますが、おおむね以下のような基準が設けられています。

  • 公的医療保険の対象となる診療
  • 先進医療に該当する診療
  • 米国国立がん研究所(NCI)のガイドラインに定める診療
  • 全米総合癌センターネットワーク(NCCN)のガイドラインに定める診療
  • 第三者機関の癌専門医委員会で有効と判断された診療

ただし、保険会社が有効と認めない治療や、事前に診療計画の提出・書面同意が必要な場合もあります。
「自由診療対応だから何でもOK」というわけではない点に注意が必要です。

はなさくがん保険

定額給付型がん保険でも、自由診療特約があれば自由診療をカバーできる

はなさく生命・ネオファースト生命などの生保系がん保険は「定額給付型」が基本形ですが、自由診療特約を付加することで自由診療の治療費(入院・通院を問わず)をカバーできます。

定額給付型は、「がんと診断されたら一時金○万円」「治療1回につき○円」といった形で、あらかじめ決まった金額が支払われるタイプです。自由診療特約を付加すれば、所定の自由診療治療費(未承認薬・適応外薬など)も保障の対象に加えられます。

診断一時金は使い道が自由なので、受け取った給付金を自由診療の費用に充てることも可能です。
さらに、はなさく生命やネオファースト生命などの生保系がん保険では自由診療特約を付加することで、自由診療の通院治療費を直接保障できます。

自由診療の治療費を直接カバーしたい場合は、①生保系がん保険(はなさく生命・ネオファースト生命等)に自由診療特約を付加する方法か、②損保系の実額補償型がん保険(SBI損保・セコム損保等)を選ぶ方法があります。保障上限がなく高額治療にも完全対応したい場合は②が選択肢になりますが、多くの方には①で十分カバーできます。

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生保系(自由診療特約付)と損保系(実額補償型)の比較

生保系(自由診療特約付)のメリット

  • はなさく生命・ネオファースト生命など主要各社から選べる
  • 定額給付型ベースなので保険料が比較的リーズナブル
  • 入院・通院どちらの自由診療も保障対象(はなさくがん保険は5年ごとに最大1億円)
  • 診断一時金・治療給付金などの給付も同時に受け取れる

生保系(自由診療特約付)の注意点

  • 自由診療の保障には上限がある(1億円が一般的)
  • 無制限の自由診療保障は損保系(実額補償型)のみ対応
  • 特約付加により保険料が上乗せされる
  • 保障対象となる自由診療の範囲は各社の規定によって異なる

損保系(実額補償型)のメリット

  • 自由診療・先進医療の実費を上限なしでカバーできる(SBI損保・セコム損保等)
  • 高額な免疫療法・未承認薬治療にも対応できる安心感が大きい
  • 入院・通院の区別なく実額を補償

損保系(実額補償型)の注意点

  • 5年更新型が多く、更新のたびに保険料が上がるものが多い
  • 自由診療を受ける際に事前申請が必要な場合がある

Cancer FP®(がんファイナンシャルプランナー)としてお伝えしたいのは、お客様によって選ぶべき保険の内容は大きく変わるということです。
はなさく生命・ネオファースト生命などの生保系がん保険を軸に自由診療特約を付加すれば、保険料を抑えながら自由診療にも備えられます。高額な免疫療法・未承認薬治療まで完全カバーしたい方には、SBI損保・セコム損保などの損保系実額補償型との組み合わせも選択肢に入ります。

上條範昭 | Cancer FP

Cancer FP®のひとこと POINT
実額補償型と定額給付型のどちらが良いかは、その方の年齢・家族構成・貯蓄状況・がんリスクによって異なります。「自分に合った保険が何か」を判断するには、Cancer FP®のアドバイスを受けることが近道です。

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自由診療対応のがん保険はどう選ぶ?Cancer FP®視点のチェックリスト

チェック1:自由診療の対象範囲はどこまでか

保険会社によって、自由診療として保障対象となる治療の範囲は異なります。
NCI・NCCNガイドラインに準拠した治療のみを対象とする商品もあれば、特定の病院を範囲をカバーする商品もあります。(例えばがんゲノム医療中核拠点病院など)
加入前に「どの範囲の自由診療が対象か」を約款で確認することが重要です。

チェック2:通院保障の上限額と期間

実損填補系の保険商品では、通院保障には「5年ごとに1,000万円」「5年ごとに2,000万円」などの上限が設定されているケースがあります。
通院治療が長期化するケースでは、上限額が十分かどうかを確認しましょう。

チェック3:事前手続きの有無

自由診療対応のがん保険では、治療を始める前に保険会社への連絡や、医師が作成した診療計画書の提出が必要な場合があります。
事前連絡を怠ると保険金が支払われないケースもあるため、手続きの流れをあらかじめ把握しておくことが大切です。

チェック4:保険期間と保険料の推移

実額補償型のがん保険は5年更新型が一般的です。
更新のたびに年齢に応じた保険料が再計算されるため、長期で見ると保険料負担が大きくなる可能性があります。
一方、終身型の定額給付がん保険であれば保険料は一生変わりません。
両者を組み合わせることで、保険料と保障のバランスをとることができます。

チェック5:協定病院のネットワーク

一部の実額補償型がん保険では、自由診療で入院する場合に保険会社が医療機関へ直接支払う「ダイレクト・ペイメント」の仕組みがあります。
この仕組みが使える協定病院は保険会社ごとに異なるため、自宅や職場の近くに対応病院があるかも確認ポイントです。

チェック6:診断一時金の有無

自由診療対応の実額補償型がん保険は、治療費の実費をカバーしますが、生活費の補填や収入減少への備えにはなりません。
診断一時金(がん診断保険金)を付加できる商品を選ぶか、別途定額給付型のがん保険を組み合わせると、より手厚い備えになります。

上條範昭 | Cancer FP

Cancer FP®のひとこと POINT
保険選びで最も大切なのは「自分がどんなリスクに備えたいか」を明確にすることです。
自由診療への備えが必要な方、通院保障を手厚くしたい方、保険料を抑えたい方、それぞれに最適な設計は異なります。
Cancer FP®への相談で、あなたに合ったプランを一緒に考えましょう。

患者さんの声(体験談イメージ)

※以下は個人の体験に基づくイメージです。実際の効果・費用は異なります。

体験談1:Aさん(50代男性・肺がんステージ3)

「標準治療の後、主治医から海外で実績のある未承認薬の提案がありました。自由診療になるため全額自己負担で、半年の通院治療で約400万円。幸い、自由診療対応のがん保険に入っていたので、大部分をカバーできました。経済的な不安がなく治療に集中できたのは本当に大きかったです。」

体験談2:Bさん(40代女性・乳がんステージ2)

「手術後の通院治療で、適応外の薬を使うことになりました。高額療養費制度が使えないと知って驚きましたが、定額給付型のがん保険で受け取った診断一時金100万円を治療費に充てることができました。ただ、通院が1年以上続いたので、一時金だけでは正直心もとなかったです。」

体験談3:Cさん(60代男性・大腸がん再発)

「再発後に通院で免疫療法を検討しましたが、薬剤価格のみで約300万円と聞いて断念しかけました。がん保険を見直して自由診療対応型に切り替えていたおかげで、治療を受けることができました。保険の見直しをCancer FP®に勧められたときは半信半疑でしたが、今は感謝しています。」

よくある質問(Q&A)

Q. がん保険で自由診療の通院って保障されるの?

一般的に、定額給付型のがん保険は公的医療保険の対象となる治療を前提として設計されていることが多く、自由診療の通院治療は保障対象外とされるケースもあります。

しかし近年では、ネオファースト生命の「ネオdeがんちりょう」、はなさく生命の「はなさくがん保険」、メットライフ生命の「ガードネクスト」などのように、定額給付型であっても自由診療(先進医療や一部の自由診療を含む)に対応した商品も増えています。

そのため、「定額給付型=自由診療は対象外」と一括りにすることはできず、実際の保障範囲は商品ごとに大きく異なります。加入前には、自由診療の通院がどこまで対象になるのか、給付条件や上限なども含めて約款・商品内容をしっかり確認することが重要です。

Q. 自由診療に対応したがん保険ってどんなもの?

自由診療対応のがん保険には大きく2種類あります。①生保系(はなさく生命・ネオファースト生命等)の定額給付型+自由診療特約タイプ:5年ごとに最大1億円まで保障(はなさくがん保険の場合)。②損保系(SBI損保・セコム損保等)の実額補償型:補償上限なしで治療費の実費を補償。入院・通院どちらでも発生した自由診療費用をカバーします。

Q. がんの通院治療で自由診療になったらいくらかかる?

治療内容によって幅がありますが、未承認抗がん剤の通院治療で3か月間約300万〜500万円、免疫細胞療法で1クール約200万〜400万円といった費用感です。自由診療は全額自己負担となり、高額療養費制度も使えないため、想像以上に高額になるケースがあります。

Q. 普通のがん保険だと自由診療の通院はカバーされないの?

はなさく生命・ネオファースト生命などの生保系がん保険では、自由診療特約を付加することで自由診療の通院もカバーできます。また診断一時金は使い道が自由なので、自由診療の費用に充てることも可能です。なお、上限なしで自由診療全額を保障したい場合は、SBI損保・セコム損保などの損保系実額補償型も選択肢に入ります。

Q. 自由診療のがん治療で高額療養費制度は使えるの?

使えません。高額療養費制度の対象は保険診療の自己負担額のみです。自由診療の費用や先進医療の技術料、差額ベッド代などは制度の対象外です。ただし、医療費控除(確定申告)は自由診療の費用にも適用できる場合があるため、活用を検討しましょう。

Q. 抗がん剤の通院治療が自由診療になるケースってある?

あります。厚生労働省が承認していない抗がん剤を使用する場合や、承認済みの薬を本来の適応外で使用する場合は自由診療扱いとなります。特に、海外では実績のある治療法でも、日本の承認が追いついていないケースは少なくなく、こうした治療は通院で行われることが多いです。(ドラッグラグ、ドラッグロス)

Q. 自由診療対応のがん保険って保険料高い?

自由診療に対応した実額補償型(自由診療対応型)のがん保険は、定額給付型と比べて保険料が高くなる傾向があります。また、5年更新型の商品が多く、更新のたびに保険料が上がる点にも注意が必要です。

一方で、自由診療では数百万円単位の治療費が発生するケースもあるため、その経済的リスクに備えられる点は大きなメリットといえます。ただし近年では、ネオファースト生命やはなさく生命、メットライフ生命などのように、定額給付型のがん保険においても自由診療に対応した特約を付加できる商品が増えています。

そのため、「実額補償型でないと自由診療に備えられない」というわけではなく、
定額給付型+自由診療特約という設計で、保険料と保障のバランスを取ることも可能です。

保険料を抑えつつ保障を確保したい場合は、診断一時金を中心とした定額給付型に、必要に応じて自由診療特約を組み合わせるなど、自分に合った設計を検討することが重要です。

Q. 自由診療対応のがん保険を選ぶときのポイントは?

チェックすべきは「自由診療の対象範囲」「通院保障の上限額」「事前手続きの要否」「保険期間(更新型か終身型か)」「協定病院のネットワーク」「診断一時金の有無」の6点です。特に対象範囲と上限額は商品によって差が大きいため、複数の商品を比較検討することをおすすめします。

Q. がんの通院治療ってどのくらいの期間続くの?

がんの種類や進行度によって大きく異なりますが、抗がん剤の通院治療は半年〜2年程度、ホルモン療法であれば5〜10年続くケースもあります。通院治療が長期化するほど、毎月の医療費が積み上がり、家計への影響は大きくなります。長期の備えという視点でも、がん保険の検討は重要です。

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まとめ・がん保険で自由診療に備えるために

保険選択のポイント

がん治療は通院中心の時代にシフトしており、自由診療が必要になるケースも珍しくありません。
「自由診療対応型」の実額補償がん保険は、こうしたリスクに直接備えられる有力な選択肢です。
一方で、保険料や更新の仕組み、カバー範囲には商品ごとに違いがあるため、しっかり比較検討することが大切です。

資金準備のアドバイス(Cancer FP®視点)

Cancer FP®(がんファイナンシャルプランナー)としてお伝えしたいのは、がんの備えは「保険だけ」でも「貯蓄だけ」でもなく、両方を組み合わせるのが最も現実的だということです。

実額補償型がん保険で自由診療の治療費リスクに備え、診断一時金で生活費や収入減少をカバーし、さらに高額療養費制度や医療費控除といった公的制度を最大限活用する。

この「三段構え」の設計が、がんとお金のリスクを総合的にカバーする理想形です

ただし、最適な設計は一人ひとりの年齢・収入・家族構成・貯蓄額・リスク許容度によって異なります。
だからこそ、Cancer FP®(がんファイナンシャルプランナー)に相談し、あなたに合ったプランを一緒に考えることをおすすめします。

この記事のまとめ

  • がん治療は通院中心にシフトしており、自由診療が発生するケース(入院・通院どちらも)も増えている
  • 自由診療は全額自己負担で、高額療養費制度の対象外。数百万円の出費になることもある
  • 特約なしの定額給付型がん保険では自由診療を直接カバーできないが、はなさく生命・ネオファースト生命などの生保系は自由診療特約を付加することで対応可能
  • 生保系がん保険(はなさく生命・ネオファースト生命等)の自由診療特約、または損保系実額補償型がん保険で未承認薬などの治療費(入院・通院どちらも)をカバーできる
  • 実額補償型と定額給付型の「組み合わせ」で、治療費と生活費の両方に備えるのが理想
  • 保険選びでは「自由診療の対象範囲」「入院・通院それぞれの上限額」「保険料の推移」を必ず確認する
  • 2026年8月より高額療養費制度の自己負担上限が引き上げ。最新情報をふまえた保険設計が重要

  • 本コンテンツは情報の提供を目的としており、保険加入その他の行動を勧誘する目的で、作成したものではありません。
  • 本コンテンツは商品の概要を説明しています。
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